べっ甲(鼈甲)とセルフレームの違いとは?似て非なる両者の魅力を徹底解剖
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目次
メガネのフレームにおいて、古くから最高級素材として君臨する「べっ甲(鼈甲)」。独特の深みのある飴色と斑(ふ)の模様は、知性と品格の象徴として、今もなお多くの愛好家を魅了し続けています。一方で、現代の技術の粋を集めた「セルフレーム(プラスチック素材)」も、その優れた加工性と手軽さから、ファッションシーンには欠かせない存在となりました。
一見すると、どちらも似たような「茶系の斑点模様」に見えるかもしれません。しかし、その素材の出所を辿れば一方は「量産不可能な天然素材」、もう一方は「化学の知恵」が生んだ工業製品という、全く異なる背景を持っています。
単なる見た目の違いに留まらない、所有する喜びや実用性の差、そして知っておくべき希少性について、5つの項目で詳しく解説します。
メガネの最高峰「鼈甲(べっ甲)フレーム」について徹底解説します!
1.希少性:「限りある天然資源」と「進化し続ける工業製品」

べっ甲
タイマイというウミガメの甲羅が原料。1993年のワシントン条約によって国際取引が禁止されたため、現在は禁止前に輸入された国内在庫のみで製造が続けられています。材料が尽きれば、新品を手に入れることは物理的に不可能になる「カウントダウン」の中にあり、まさに現代の文化遺産とも言える希少性を備えています。
セルフレーム
綿花由来のアセテートや石油由来のプラスチックから作られます。量産が可能であり、豊富なカラーバリエーションや最新のトレンドを即座に反映できる「現代のスタンダード」。
2.掛け心地:「体温に馴染むしなやかさ」と「形状を維持する安定感」

べっ甲
天然のタンパク質でできているため、肌の負担を最小限に抑えられます。また、体温に近い温度で馴染むため、肌に触れた際に冷やっとせず、しっとりと吸い付くような一体感が得られます。
セルフレーム
表面は滑らかですが、汗をかくと滑りやすい性質があります。ただし、芯金(テンプルの中の金属)によって強度を確保しているため、ラフに扱える安心感があります。
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3.持続性:「職人が再生させる一生モノ」と「時代で楽しむ消耗品」

べっ甲
べっ甲同士を熱で圧着させる「共継ぎ(ともつぎ)」という伝統技法があります。万が一折れてしまっても、破片さえあれば断面を溶着させ、跡形もなく修復することが可能。「共継ぎ」は接着剤を使わないので、自然な仕上がりとなります。また、表面が曇っても職人の磨き直しによって、何度でも新品時の深いツヤを取り戻せます。
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セルフレーム
強い衝撃で折れた場合、接着剤での応急処置は可能ですが、完全に元の強度や美しさを戻すのは困難です。基本的には「消耗品」としての側面が強く、数年単位での買い替えを前提としています。
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4.デザイン性:「深みのある天然の奥行き」と「プラスチックの表現力」

べっ甲
数層に重なった天然の層が作り出す「奥行き」が魅力。一つとして同じ模様が存在しない「一点物」であることも、所有欲を満たしてくれます。
セルフレーム
均質で鮮やかな発色が特徴。天然のべっ甲にはないビビッドな色味を混ぜるなど、ファッションのアクセントとしての表現力に優れています。
5. メンテナンス:「日々育てる手入れ」と「日常に溶け込むイージーケア」

べっ甲(要メンテナンス)
天然素材ゆえに「乾燥」と「虫食い」に注意が必要。長期間放置するとひび割れたり、衣類のように虫に食われることがあります。日常的に使う方はかけた後にメガネ拭きや乾いた布で磨いてあげてください。定期的なポリッシュ(磨き)と、桐箱などでの適切な保管で長持ちします。
セルフレーム(イージーケア)
水洗いが可能で、日常の扱いが非常に楽です。ただし、整髪料や汗を放置すると表面が白く曇る(白化現象)ことがあるため、日々の拭き取りが美しさを保つコツ。こちらも一部素材であれば、磨きをすることでツヤが戻ることがあります。
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まとめ

結局のところ、「べっ甲」と「セルフレーム」のどちらが良いかはメガネに「何を求めるか」というライフスタイルや考え方によって変わります。
限りある天然資源であり、職人の手仕事によってのみ生み出される「べっ甲」は、単なる視力矯正の道具を超えた、歴史と文化を身に纏うような特別な体験を与えてくれます。吸い付くような掛け心地と、時を重ねるほどに深まるツヤは、一つの道具を慈しみ、手入れを楽しみながら長く使いたいと願う方に最適です。
一方で、現代のライフスタイルに柔軟に応えてくれるのは「セルフレーム」です。メンテナンスのしやすさ、最新のトレンドを反映したデザイン、そして何より手に取りやすいカジュアルさは、日常のファッションとしてメガネを自由に楽しみたい方にとって、これ以上ない選択肢となります。
「希少な天然素材が持つ、唯一無二の温もり」を選ぶか、「現代技術がもたらす、カラフルな色合いを楽しむ」を選ぶか。それぞれの特性を正しく理解した上で選んだ一本は、きっとあなたの表情をより魅力的に彩るパートナーになってくれるはずです。
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