「メガネの過矯正」メガネを掛けていると目が疲れてしまう方必見!見えすぎるメガネが体に及ぼす悪影響とは?
目次
ものすごく良く見えるメガネ=良いメガネとは限りません。
見えすぎるメガネは掛けていると目が疲れてしまい、ストレスから掛けるのが嫌になってしまうことがあります。
メガネですから見えないよりは良く見えるに越したことはないように思いますが、実はそうでもないのです。
この記事ではメガネの過矯正について解説します。
メガネにおける過矯正とは?
過矯正のメガネとは目に対して強すぎる度数のメガネのこと。過矯正のメガネを掛けるとすぐに目が疲れたり、頭痛を引き起こすことがあります。
掛けると遠くはよく見えるのですが、長時間掛けていられません。
また、本やスマートフォンを見る時など、ごく近距離を見る際に焦点を合わせづらくなります。なぜなら過剰に遠方に焦点が合っているため、近くに焦点を合わす際に毛様体筋に必要以上の負荷がかかるためです。(下図参照)
遠方を見る時だけでなく、近くにピントを合わす時間が長くなるほど目に負担がかかります。
近くを見ている間は常に目が緊張状態にあり、疲労してしまうという構造です。
画像:HOYAビジョンケアカンパニーから引用
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メガネの過矯正によって起こりうる症状
- 眼精疲労
- 偏頭痛や耳鳴り
- 目の奥がジンジンする、重い感じがする
- めまいや吐き気がする など
上記の2つ以上当てはまる場合は過矯正の可能性があります。
そして何よりも過矯正による最大の問題は
『近視の進行を助長させてしまう』ことにあります。
次項で過矯正のチェック方法を解説します。
過矯正のチェック方法
【レッドグリーンテスト】
これはメガネの度数が適正かどうかを確認する検査です。
①近視の目の場合
赤と緑の中の記号が同じくらいの見え方の場合は目に負担のない適正な度数。
赤の中の記号がはっきり見える場合は目に負担のない適正な度数、もしくは低矯正。
逆に緑の方がはっきり見える場合は過矯正であると判断します。
②遠視の目の場合
遠視の目は近視とは逆になります。
赤と緑の中の記号が同じくらいの見え方の場合は目に負担のない適正な度数。
緑の中の記号がはっきり見える場合は目に負担のない適正な度数、もしくは低矯正。
逆に赤の方がはっきり見える場合は過矯正であると判断します。
※上の画像はあくまで見え方のイメージです。実際のレッドグリーンテストをお試ししたい方は是非、店頭にお越しください。
目が疲れやすいなど、過矯正が疑われると感じた時の対処法
- スマホやタブレットを見る時はなるべく目から離して見る。
- YouTubeなど、端末での長時間の視聴を避ける。適度な目の休息を挟む(遠くを見る)。
- 目が疲れるなどの症状が続き、どうしてもメガネを掛けていられない場合は使用をやめ、無理せず購入したメガネ店へ相談しましょう。
ほとんどのメガネ店では見え方の保証期間があります。保証により度数調整、レンズ交換ができます。(一真堂の保証期間は納品時から3ヶ月です)
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過矯正になりやすい現代社会
パソコンやスマホ、タブレットなどのデジタルデバイスが生活の一部になった現代。
目と見たい対象物との距離が30センチ位という、近くを見る『近業』が一昔前と比べて急激に増え、ライフスタイルが大きく変わりました。
自分の1日を振り返ってみてください。
電車やバスでの通勤時や病院などの待ち時間にスマホを開き、仕事ではパソコンに向き合い、暇なときにはゲーム、SNS、動画を視聴し、就寝時にベットに入ってから寝るまでにまたスマホを見る・・・といった感じで一日中端末を見ているのではないでしょうか?
20年前だったら考えられないくらい現代の人は遠くより手元30センチ位の近距離を見ています。
以前なら問題のなかった度数のメガネも、近くにピントを長時間合わせなければならない現代の環境が、過矯正になりやすい状況を生んでしまっています。
かつて人類が経験をしたことのない『超近視時代』を私達は生きています。
メガネはとにかく遠くがはっきりしっかり見えるべき物、という固定観念や思い込みが、現代の『超近視時代』には今まで以上にマイナスに働いてしまいます。
私達メガネ店の視力検査をする側も、そのことを十分に踏まえた上で検査、処方をするよう意識をアップデートする必要があります。
しかし、かといって過矯正を怖がり過ぎて低矯正に寄った処方に偏り、本来のメガネの用途を十分に発揮できないとなっては本末転倒です。
検査技術のみならず、お客様との検査時の問診、ヒアリングが今まで以上に重要になっています。
これからの時代、一本のメガネをすべてのシーンで使うのではなく、運転用、仕事用、端末を見る時用などのように、用途に合わせて度数を変えたメガネを使い分けるというのも目に対しては良い方法です。
近くを見るための毛様体筋の働きを補助してくれる機能性レンズ【HOYAのアシストレンズ】も登場しています。特にデジタル端末を見る機会の多い、まだ老眼の始まっていない若年層向けに開発されたレンズで、近くにピントを合わせるのが楽になり眼精疲労の軽減が期待できるレンズです。
また、過矯正のメガネが近視の進行を早めてしまう可能性があるため、特にまだ視力の安定しないお子様のメガネをご検討の親御さんは、よく確認のもと眼科で処方箋を出してもらい購入するようにしましょう。
メガネ購入後も定期検診にて視力の確認と過矯正になっていないかをしっかり見てもらってください。
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まとめ
どんなシーンで使用するメガネなのかなどのヒアリングもなく、機械での自動測定と簡単な検査のみしかせず、メガネの度数を決めてしまうメガネ店は要注意です。
一真堂では国家資格の「眼鏡作製技能士」の資格取得者(メガネの総合エキスパート)がお一人お一人に適正且つ丁寧な視覚検査を心掛けています。
また当店はVision Life Salon(ビジョン ライフ サロン)の加盟店でもあります。
Vision Life Salonとは、メガネ店としてお客様へ最高のメガネやレンズをご提案し、最適なビジョンライフを送っていただくことを目的とする、全国の「高付加価値メガネレンズ取扱い優良店」が集まった組織です。
一真堂ではこれからもメガネ専門のプロショップとして、精密な視覚検査、処方を心掛けると共に、目の負担をやわらげる高付加価値レンズのご提案をしていきます。
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この記事を読んで自分のメガネは過矯正ではないか?と感じた方は是非、お気軽にご相談にお越しください。