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メガネの度数と視力は違う?処方箋の見方とあわせて解説します

視力は健康診断や運転免許証の更新などで検査することが多いと思います。年間でも数回しかしない視力検査。意外と視力が落ちていて、メガネを作らなきゃと感じることがありますよね。その時に眼科へ相談するかメガネ店へ相談するか悩む方も多いはず。
また、眼科に行って処方箋を見たり、メガネ店で書かれているメガネの度数に見慣れない数字や項目になんだろうと疑問を抱く方も多いのでは?
そこで今回はメガネの度数や視力についてお伝えしてしていきたいと思います。

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視力とメガネの度数は違う?

「視力」は簡単に説明すると「眼そのものの見える力」を指します。メガネの度数は「見える力を引き出すために必要なレンズの強さ」を表していて、まったく別物になります。

視力とは

視力は眼そのものの見える力を数値化したものです。検査でもよく聞く1.0や0.5などの数値で表されます。運転免許の更新には両目で0.7以上、片目で0.3以上が必要とされています。
メガネやコンタクトを使わずにみた視力を「裸眼視力」、反対にメガネやコンタクトを使用してみた時の視力を「矯正視力」と呼びます。

眼鏡の度数とは

メガネの度数は見える力を引き出すために必要なレンズの強さを数値化したものです。レンズの度数は球面度数(SPH)や円柱度数(CYL)や円柱軸(AX)、瞳孔間距離(P.D)の要素で構成されています。そこに遠近両用や中近などは加入度数(ADD)の数値が入り、眼科の処方箋やメガネ店の伝票などにその数値が記載されています。

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メガネの度数で視力はわかる?

結論はわかりません。厳密にいえば計算方法はありますが、病気や眼の構造など複数の要素を考慮すると一概に言えません。特に度数に影響されるのが眼の構造です。人の眼はそれぞれ異なるため、例えば視力が0.4の方がいても、遠視か近視で度数が異なります。

メガネの処方箋(度数)の見方

メガネ処方箋

①球面度数(SPH)

球面度数は近視や遠視の度合いを示すもの。「SPH」や「S」「D」と表記されます。0,25刻みで数字が変わり、この数字が大きくなると度が強くなります。近視の方はマイナス(ー)、遠視や老眼はプラス(+)で表記されます(近視系の老眼の場合はマイナス表記もあります)。
「0,00」の場合は「pla」と記載されることもあります。

②円柱度数(CYL)

円柱度数は乱視の度合いを示すもの。「CYL」や「C」と表記されます。こちらも球面度数同様、近視がマイナス(ー)、遠視はプラス(+)で表記され、数字が大きいほど度が強くなります。
乱視はほとんどの方にありますが、軽度の乱視は処方箋に書かれていない場合があります。

③円柱軸(AX)

円柱軸は乱視の角度を示すもので、0から180の数値で表されます。円柱度数がない方には記載されません。180度方向か、90度方向で眼の性質も変わり、180度付近の数字の方は縦方向の長さが長く見えたり、天井が高く感じたりします。90度付近の数字の方は横方向の長さが長く見えたり天井が低く感じる傾向があります。

④加入度数(ADD)

加入度数は遠くを見るための度数と近くを見るための度数の差を示すもの。遠近両用や中近などいわゆる累進レンズに必要なものになります。

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⑤プリズム

眼位(眼の位置)を矯正するための度数を示すもの。斜位や斜視の矯正で使います。「prism」「P」と表記されます。合わせて必要なのが「基底」です。光をどの方向へ曲げるかを示しています。IN、OUT、UP、DOWNのパターンか軸度(0度から360度)で表記されます。

⑥瞳孔間距離(P.D)

瞳孔間距離は左右の黒目の中心間の距離を示すもの。「㎜」で左右別、または合計で表されます。眼の距離はおおよそ均等ですが、人によっては1㎜、2㎜ズレる場合もあります。
また、近用の瞳孔間距離は遠用に比べて「より目」に近い状態になるので、瞳孔間距離は短くなります。

⑦種類

「遠用」「近用」「累進」など用途に応じた度数が処方されます。処方箋を書いてもらう前にどんなシーンで困っていて、使いたいのかを伝えておくことが大切ですね。

⑧頂点距離

頂点距離とは眼とレンズの距離を示すもの。標準では12㎜で設定されています。メガネのレンズを眼から離したり、近づけたりすると見え方が変わると思います。
近視の場合、近づけると強くなり、離すと弱くなります。遠視の場合は真逆で、近づけると弱くなり、離すと強くなります。
近年ではフレームをフィッティングして「頂点距離」や「そり角」「傾斜角」を計測してオーダーメイドで作成できるレンズもあります。

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メガネに必要な度数を測定するには

眼科で処方箋をもらう

おすすめは眼科で検査をするのがベストです。理由としては、眼の病気の早期発見に繋がったり、斜位、斜視などの特殊な場合やお子様は弱視、不同視などの可能性もあるので医療機関でチェックしてもらうことができます。
初めてのメガネを検討されている方は眼科で眼の健康診断をしてからメガネを作ることおすすめします。

メガネ店で検査する

メガネ店でも視力測定は出来ますが、店舗によって使用している機器や検査の技術、熟練度はまちまちです。視力検査を受けるのであれば、国家資格の「眼鏡作製技能士」の資格取得者がいる店舗をおすすめします。検査技術が一定水準で、いわゆる眼鏡の総合エキスパートです。

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まとめ

メガネの度数と視力は異なるものを数値化したものです。視力の低下は病気の場合もあればメガネで改善される場合もあります。まずは眼科で眼を診てもらい、眼の健康診断をおすすめします。
そして安心な視生活を送れるように、快適なメガネ選びのお手伝いを当店でさせていただきたいと思います。

認定眼鏡作製士