【レンズの種類】累進レンズとはどんなレンズ?種類や注意点をまとめてみました
目次
レンズの種類は大きく分けて「単焦点レンズ」と「累進レンズ」の2種類に分かれます。ここでは累進レンズに関してのレンズの種類をお伝えさせていただきます。
どんなレンズが良いか悩んでいるかたは参考にしてみてください。
「視力検査」と「視覚検査」は何が違う?検査の内容やメガネ作製に及ぼす影響など詳しく解説します!
累進レンズとは
累進レンズとは、老眼を感じているかたに適した眼鏡レンズの一種です。累進レンズは、レンズの上部に遠くの見やすい領域を配置し、下部に近くが見やすい領域を配置することで、遠くのものから近くのものまでの視界を滑らかに切り替えることができます。
つまり、累進レンズは、一枚のレンズで遠くのものを見るときには上部を、近くのものを見るときには下部を見るように調整することができます。このため、複数の眼鏡を使い分ける必要がなく、自然な視界を得ることができます。
車を運転するなら知っておきたい遠近両用レンズのメリットとデメリット
累進レンズの種類
累進レンズには大きくわけて、「遠近両用レンズ」、「中近レンズ」、「近々レンズ」の3つの種類があります。
遠近両用レンズ
遠近両用レンズは遠くから近くのものを1本で使いたいかたにおすすめのレンズです。
日常的にメガネをかけたままでいられるので、近くを集中してみたいときや遠くを集中してみたい時でもメガネを外したり、かけかえる必要がありません。
遠近両用レンズについてもっと詳しく知りたい方は「初めての遠近両用レンズは不安?仕組みを理解して快適に過ごすために」もチェックしてみてください。
遠近両用レンズ(中近重視)
遠近両用レンズでも中間と近方を広めに設定したタイプ。
運転よりも室内やデスクワークなど室内中心で生活する方や、遠近両用レンズに慣れにくいかたにおすすめのレンズです。遠方が上記の遠近両用レンズよりも範囲が狭くなるので、じゃかんあごを引いてみていただくと遠方がスッキリ見えます。
中近レンズ(室内用レンズ)
中近レンズは中間距離から近くに特化したレンズです。
室内で使うためのレンズですので、2~3m先から手元30㎝くらいまでを特に見やすくしてくれます。遠近両用レンズではカバーしきれない、中間から近くに特化したレンズのため、デスクワークやテレワーク、クッキングなどに最適なレンズと言えます。
近々レンズ(デスクワーク用レンズ)
近々レンズは近距離に特化したレンズです。
パソコンの画面とキーボードの様に、60㎝から手元30㎝くらいまでを見やすくしてくれます。読書や書きもの、デスクワークに編み物など近いところをメインに集中したいときに便利なレンズです。
アシストレンズ(スマホアシストレンズ)
アシストレンズとはスマホやタブレットなどデジタルデバイスを見る機会の多い、若年層に向けられた累進レンズです。遠方を矯正した度数で近いところを見ると調節力が必要になります。その調節力の補助をしてくれるのがアシストレンズとなります。
累進レンズのメリット
遠近両用レンズであれば、1本である程度ことが足りる
遠近両用レンズであれば、遠く用と近く用とメガネをかけ替える必要がありません。
近いところはメガネを外せば見える、または近いところだけメガネをかけるというかたも、1本である程度の視界を確保できるので、見た目としてもスマートです。
目線で度数を調整できる
レンズの上部が遠用度数、下部に近用度数とグラデーションに度数が変化するので、視線を変えることで見たい距離を調整できます。
累進帯長という、遠用の良く見える位置と近用の良く見える位置の長さが選択できるので使用用途に応じてご提案、体験いただけます。
見た目がスマート
累進レンズを使うことで客観的な印象もスマートに見えます。
1本で様々な距離が見えるので、メガネをあげて近いところをみる、一般的な鼻位置より下げて近いところをみるなど「老眼なのかな?」と感じる行動がなく、スマートな印象を与えてくれます。
累進レンズの注意点
累進レンズは便利な反面、デメリットや注意点があります。購入前に下記の注意点を理解しておきましょう。
揺れ、ゆがみが出やすい
上下にグラデーションに度数が変化するため、左右の下部に揺れやゆがみが出てきます。とくに左右斜め下のものを視線だけで見ようとすると揺れやゆがみを感じやすくなります。
見たいものを見る時は視線を動かすのではなく、顔を向けて見るようにするとゆがみを感じにくいです。このような使い方の慣れが必要になるため、数日から数週間程度は慣れるまで自宅や職場など限られた場所で様子をみることがおすすめです。
価格が上がりやすい
上記のような揺れやゆがみを抑えようとすると視野の広い最新レンズが良いのですが、価格が一般的な遠近両用レンズよりも高くなります。
しかし、レンズのグレードや慣れはひとそれぞれです。一真堂ではレンズのグレードをそれぞれ体験レンズを用意しておりますので、お客様の慣れに合わせた最適なレンズを提案させていただきます。
累進レンズに慣れるコツ
視力測定時のテストレンズ体験
累進レンズに早く慣れるには視力測定時の体験が重要です。
お客様の遠くと近くの度数の差が高ければ高いほど、揺れやゆがみを感じやすくなります。座ってみる見え方は良いけど、立ってみて歩きだしたら気持ち悪く感じるかたも少なくありません。
テストレンズは実際に出来上がってくるレンズに近い状態で体験できます。
一真堂では、仮に揺れやゆがみを強く感じるようであれば、あえて近い度数を抑えて、ゆがみを軽減したり、度数を抑えずにレンズの性能をあげてゆがみを軽減したりと、お客様のライフスタイルや慣れの様子でご提案させていただきます。
なるべく縦幅の広いフレームを選ぶ
レンズや度数が良くても、フレーム選びで失敗すると使い物にならない場合があります。それは縦幅の狭すぎるフレームを選択すること。
累進レンズは上下に度数がグラデーションに変化するため、狭すぎるフレームでは変化の途中で切れてしまいます。
ある程度縦幅の広いフレームを選択することで度数がしっかり入り、慣れやすくなります。具体的には、縦幅3㎝以上のフレームを選ぶことをおすすめさせていただきます。
フィッティングをする
累進レンズは視線の動きで度数を変化させるのでフィッティングが特に重要です。
メガネをかける位置とレンズの位置のバランスで見え方に大きく関わります。店舗でしっかりフィッティングをして目の位置とレンズのバランスを合わせてもらいましょう。
一真堂ではレンズを入れる前にフィッティングを行い、レンズの位置のバランスをみてメガネを作製いたします。