遠近両用レンズの累進帯長って何?快適なメガネライフを送るために重要な役割を持つ「累進帯」の特徴と選び方について解説します!
遠近両用メガネを作成するうえで必要な「累進帯長」。聞きなれないと思いますが、実は重要な役割を果たしています。
遠近両用レンズには、『累進帯』といって遠くの度数から近くの度数に切り替わる距離が存在し、フレームやレンズまた、メガネの使用用途によってその累進帯の適正な長さを選ぶことが、快適な遠近メガネライフを送ることにもつながります。
今回は、累進帯の特徴や選び方について解説します。
累進帯の長さとは
累進帯長とは、遠方から近方に度数が切り替わる距離のことです。
見た目では全く分かりませんが、遠近両用レンズにはこの累進帯が必ず存在し、度数が変化します。
累進帯は、10ミリ位からから16ミリ位までの長さが存在し、累進帯の長さによってレンズの性質も異なります。
スタンダードは、14ミリで慣れやすくユレ、歪みが少ないと言われています。
また累進帯の長さは、選んだフレームのサイズによっても変わってくるので適正な累進帯を、お店のスタッフに確認しましょう。
また上記の画像のように遠近両用レンズの設計上の特徴として濃い色の部分は、ユレ、歪みがででしまう部分です。
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累進帯長の特徴
長い累進帯長
・緩やかな変化なので短い累進帯に比べてユレ、歪みが少なく慣れやすい
・大きいレンズ(フレーム)で広い視野を確保できる
・中間距離もわりとらくに見える
・近方の視野が狭く歪みが気になることがある
短い累進帯長
・遠方から近方までの距離が短く急に度数が変化するので、ユレ、歪みを感じやすい
・小さいフレームでも作製できる
・眼の回旋量は少なくてよい(回旋量とは、目線を下方向に動かす量)
・中間距離の視野が狭い
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フレームのサイズによって変わる累進帯
フレームの高さ(縦幅)によっても適正な累進帯長があります。
遠近両用メガネを快適に使うためにも、フレームにあった累進帯長を選びましょう。
①細めのフレーム
細めや小さめのフレームはレンズも小さめになるため、短めの累進帯が好ましいです。
しかし、視野も狭く、遠方と近方の切り替わりが早いのでユレや歪みも出やすくなるので、遠近両用メガネに慣れた方におすすめです。
②一般的なフレーム
一般的に多い30㎜~40ミリの縦幅のフレームは、視野もある程度確保できユレも歪みも出にくいとされています。
初めての遠近両用メガネの方におすすめです。
③大きめなフレーム
大きめなフレームはレンズも大きくなるので、視野も大きく確保できます。また、遠方から近方への距離もわりと長くとれるのでユレ、歪みも少なくなります。
運転やスポーツにもおすすめです。
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累進帯長の選び方
遠近両用メガネ初心者の方
おすすめ累進帯…13~15ミリ
初めて遠近両用メガネを使用する方は、ユレ、歪みが少なく視野の広い14ミリ前後がおすすめです。
運転、スポーツなどで使いたい方
おすすめ累進帯…14~16ミリ
運転や、スポーツ、アウトドアなどに使用したい方は、遠方の視野が広めで、ユレ、歪みの少ない累進帯の長めをおすすめします。
手芸や読書などで使いたい方
おすすめ累進帯…10~12ミリ
長時間読書や手芸など近業作業の多い方は、回旋量が少なく近方視しやすい、短めの累進帯長がおすすめです。
多種多様な遠近レンズの累進帯
遠近両用レンズには大きく分けて二種類のタイプが存在します。遠方を重視したフィールドと中近を重視したシティーです。
遠近両用(遠方重視)
オーソドックスな遠近両用レンズ。
遠くがすっきり広く見渡せて、手元の文字もハッキリ見える。日常生活のすべてのシーンで快適に過ごせる遠近両用レンズ。
この設計のレンズの累進帯は11ミリ~14ミリから選ぶ事が出来ます。
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中近重視タイプ
遠近両用レンズの中でも、中間距離も見やすく度数変化が緩やかなタイプがあります。
この設計のレンズの累進帯は、18ミリ~22ミリから選ぶ事が出来ます。
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室内タイプ
パソコンや会議、お料理やなど室内使用に快適な、中間距離もしっかり見える室内専用の中近設計のレンズです。
この設計のレンズの累進帯は、18ミリ~24ミリから選ぶ事が出来ます。
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レンズの設計による累進帯
遠近両用レンズには、レンズの下方に向かってプラス度数の要素が徐々に重なっていき、この重なりあう面を『累進面』と言います。
外面累進
レンズの外側に累進面を設計。
内面設計よりも視野が広くなるので、メガネ常用者におすすめです。
一般的にはほとんどの遠近両用レンズは外面累進が多いです。
メリット
遠方から近方までの眼の移動距離が短いので疲れにくい
デメリット
視野が狭いのでユレが気になりやすい
内面累進
レンズの内側に累進面を設計。
累進面と眼の距離が近いので、初めて遠近両用メガネの方におすすめです。
メリット
累進面が近いので、近方の視野が広い
デメリット
眼の上げ下げが大きく必要になる
両面複合累進
レンズの両面に累進面を設計。
遠近に慣れない方や、度数の強い方におすすめです。
メリット
視野を広く確保できるので、ユレ、歪みが少ない
デメリット
片面累進レンズより、価格が高い
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まとめ
いかがでしたか?
遠近両用レンズを常用されている方でも、自分のレンズの累進帯長を知らいなという方は少なくないと思います。
メガネの用途やフレームの形やサイズによって、適正な累進帯長を選択し、より快適なメガネライフを送りたいですね。
かなり専門的なことになるので、まずはお店の専門スタッフにご相談ください。