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「物がダブって見える」「眼が疲れる」症状でお悩みの方必見!原因を分かりやすく解説します

  • 豆知識
眼精疲労の女性

眼鏡を掛けているのに
「物がダブって(二重に)見える」
「眼が疲れやすい」
といった経験はありませんか?
一般的には、よほど度が合っていない場合をのぞき、眼鏡を掛けることによってダブり(二重)を抑えたり、眼にかかる負担の軽減により眼の疲れは緩和されるはずです。ではなぜ眼鏡を掛けているにもかかわらず「ダブり」や「疲れ」の症状が出てしまうのでしょうか。その理由は「別の原因」が影響している可能性があるからです。
今回はその「別の原因」の1つである両眼視について詳しく解説しますので参考にしてみて下さい。

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「物がダブって見える」「眼が疲れる」原因の1つは両眼視が機能していない

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「ダブり」や「眼の疲れ」の原因として両眼視が機能していないことが挙げられます。
両眼視とは、左右の目で同時に物を見る能力のことです。左右の眼で見える範囲の大部分は重なって見えますが、若干のズレが生じています。
これを「視差」といい、この視差を脳で一つにまとめる事で物への遠近感や立体感を感じることが出来ます。これを「両眼視機能」といいます。主な機能として立体視(奥行きや立体的な形状を認識する機能)、深視力(距離を正確に判断する能力)、融像(左右の目の像を脳内で一つに統合し、単一の像として認識する機能)が挙げられます。
両眼視は、赤ちゃんの頃から発達し、おおむね6歳頃までに完成します。そして何らかの原因で両目でものを見ることが妨げられると、両眼視機能は不完全になります。強い屈折異常左右の大きな屈折差斜視斜位が主な原因と言われています。

斜視・斜位について

斜視とは

斜視(しゃし)とは、両眼で一つの物を立体的に見ることができない状態を指します。
両眼でものを見ているつもりでも左右の視線が揃わず、片方の眼は正面を見ていても、もう片方の眼が内側(内斜視)や外側(外斜視)、上側(上斜視)や下側(下斜視)にずれてしまいます。
このため、両眼で同時に物を見ることが難しくなり、物が二重に見える「複視」という症状が出ます。眼球を動かす筋肉や神経に異常がある場合や、屈折異常(遠視や近視など)が原因と言われています。

斜視一覧
引用:HOYA
常に片眼が内側、外側、上側、下側へずれているのが斜視の特徴です

斜視の症状

・物が二重に見える
・両眼視が機能せず立体感や奥行き感が低下する
・視力低下

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斜位とは

斜位(しゃい)とは、「隠れ斜視」とも言い、普段は視線のずれがなく正常に両眼で物を見ているものの、目の筋肉に力を入れて視線を調整している状態のことをいいます。この状態では通常は視線のずれは目立ちませんが、片目を隠すと、隠された目が自然に楽な位置に移動し、視線のずれが現れます。
斜視と同様に内側(内斜位)や外側(外斜位)、上側(上斜位)や下側(下斜位)などに動きます。目の筋肉を使ってズレを修正し続けるため、眼が疲れやすく、場合によっては物が二重に見えることがあります。斜位の原因としては、眼筋の異常、屈折異常、外傷、神経系疾患、先天性疾患などが挙げられます。

斜位一覧
引用:HOYA
片目を隠すと、隠された目が自然に楽な位置に移動し、視線のずれが現れます。斜視と同様に内側や外側、上側や下側などに動きます。

斜位の症状

・眼精疲労
・物が二重に見えることがある
・肩こりや頭痛を引き起こすこともある

改善方法はあるの?

改善方法としてプリズム眼鏡やコンタクトレンズ、両眼視機能訓練などがあります。これらの方法は個人差もあり必ず改善出来るものではありません。効果が無い場合は最終的に手術といった方法もあります。手術は眼科医の専門となるので、ここでは眼鏡店で改善できるプリズム眼鏡について触れていきます。

プリズム眼鏡について

プリズム眼鏡とは、眼精疲労や視線のズレによる斜視や斜位、両眼視機能に問題がある場合に使用するメガネです。簡単に言うと、「片眼で見た時は1つに見えているのに両眼で見た時はダブって見えてしまう」といった場合に、両眼で見た時も1つに見えるようになるのがプリズム眼鏡です。また、眼精疲労の軽減のために使用される場合もあります。

プリズム

プリズムとは

「プリズム」とはガラスやプラスチックなどの透明の三角柱型のレンズで、光を屈折させる性質を持っています。厚みがある方向(ベース)に位置がズレるという特性からこのレンズを使用することによって、見える映像の位置を意図的にズラすことができるので、斜視や斜位による視線のズレを限りなく正常に近づけることができます。
プリズムレンズを通過した光が1m先で光が1cmズレるとき、このプリズム度数を1△(1プリズムディオプター)と言います。同じく、1m先で2cmズレたら2△(プリズムディオプター)となります。このプリズムディオプターを調整して視覚の問題を矯正します。

プリズムレンズ説明図
引用:HOYA
プリズムレンズを装用することで視線がずれようとするのを正常な視線に修正します

プリズムの方向性

プリズム眼鏡を作成する時は光をどの方向にどのくらい曲げるかを考える必要があります。
その方向を「基底(BASE)」と呼び、斜視や斜位の種類によって基底の方向が決まります。

ベースイン
ベースアウト
ベースダウン
ベースアップ

上記のように方向とプリズムの量を調整し、矯正していきます。プリズムの量や方向は個人ごと違いがあるので、斜視・斜位の程度や掛けた時の違和感などによってさらに細かい調整を行います。このようにプリズム眼鏡は個人個人の視覚の問題に合わせてお作りさせて頂きます。

プリズム眼鏡の注意点

プリズム眼鏡は視覚問題の改善や、眼精疲労の軽減などの効果が期待できるツールですが、注意しなければいけないこともあります。プリズム眼鏡を検討する際の参考にして下さい。

レンズの厚みと重さ

眼鏡レンズ厚みイメージ

プリズムレンズは通常のレンズと比べて、厚くなり重たくなる傾向になります。(基底の方向や度数によって変わります)

視線のズレ

プリズム眼鏡の性質上、外見的に視線がズレているように見えることがあります。プリズム効果により眼の筋肉になるべく負担を掛けず、本来の楽な方向に向くためです。眼精疲労の軽減はできますが、『見た目の違和感』が生じます。視線のズレ具合はプリズム量や方向によって個人差があります。

色収差

プリズム量が多い場合に、色収差(色のぼやけやにじみ)が生じることがあります。

慣れるまで時間が掛かる

プリズム眼鏡は掛け始めの時期は違和感を感じたり疲れを伴うことがあります。慣れるまでの時間は個人差があり、すぐに慣れてしまう方もいれば1か月ほどかかる方もいます。

まとめ

視力測定

プリズム眼鏡を使用することで「物が二重に見える」「眼が疲れる」といった症状が緩和される可能性があるので、まずは検査をして現状を知ることが大事です。
一真堂飯田本店では両眼視ができているか、斜視・斜位の有無などを確認する視覚検査(両眼視機能検査)を無料で行っています。「物が二重に見える」「眼が疲れる」などの症状でお悩みの方はぜひご予約の上、お気軽にお越し下さいませ。少しでも皆さんの視生活のお役に立てればと思います。

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Vision Life Salon(ビジョンライフサロン)加盟店の『一真堂』

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眼鏡作製技能士