メガネの片側だけレンズ交換はできる?リスクや問題点を解説します
目次
メガネの片側だけレンズ交換をしたいというご相談を受けることがあります。
転んで片側だけに傷がついてしまった、割れてしまった、片目だけ視力が変わってしまった等、理由は様々。
片側だけレンズ交換はできるのか、片側だけ交換して何か問題はないのかを解説します。
「片側だけレンズ交換は可能です」
基本的には、当店でお作りいただいているメガネであれば、度数、レンズ種類等カルテの記録を元に同じレンズにて入れ替えることは可能です。
ただし無条件に推奨できない事例や注意点、交換が不可能な場合もありますので次項で詳しく解説します。
片側だけレンズ交換する際の注意点
①レンズの経年変化による左右の違い
無色透明のレンズを入れていたとしても、それなりに年数が経過したレンズは紫外線の影響から黄色味を帯びています。
また、表面に無数の小傷が付いている場合もあり片側に新品のレンズを入れた場合、左右で見た目の違いが出てしまいます。
②色付きレンズ
染色されたレンズは使用年数が長くなるほど、紫外線の影響から色落ちや変色が起こってしまいます。
またカラーレンズは基本的に2枚1組で染色して作製するため、本来左右で色がきっちり揃います。片側だけの注文の場合、例え同じカラー、濃度で注文したとしても上記の理由から、これも①と同様左右の色が揃わないということが起きてしまいます。
③コーティングの反射光の違い
現在のメガネに入っているレンズがすでに廃盤になり、最新レンズのコーティングが進化している場合などには、光の反射光に左右で違いが出てチグハグになってしまうこともあります。
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片側だけレンズ交換が不可能な事例
①他店で購入したメガネの場合
レンズメーカー、レンズの種類等のデータが分からないためレンズを注文することができません。
しかし一真堂以外のメガネ店で購入のメガネであっても、度数が記載された保証書や使用したレンズの入っていたパッケージなどがあれば、その情報を元に度数やレンズ種類を確認でき、注文を承れる可能性があります。
遠近両用レンズの場合には、レンズの設計やグレードによって見え方に大きく違いがあるため、仮に一か八かで片側だけ交換しても違和感が強く出てしまい、結局使い物にならないということにもなりかねません。
また入れ替えたいほうのレンズを紛失したり、損傷が大きい場合もレンズメーターで度数を測れないため、同じ度数で作製することができません。
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②ハイグレードレンズ
高性能レンズ、セミオーダーレンズはレンズの性質上、そもそもレンズメーカーが片側だけの注文を受け付けなくなっているものもあります。
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まとめ
このように片側だけのレンズ交換は可能ではありますが、手放しでお勧めできない事例やそもそも不可能な場合もあります。
その点をご説明させていただき十分ご理解いただいた上で、お客様ご了承のもと片側だけの交換を承ります。
一真堂としては上記で解説した理由から、リスクが少なく間違いのない2枚1組で交換することをお勧めすることもございます。
しかしメガネを作ってから間もない場合など、特に全く支障なく交換を承れるケースも多々ありますので、片側だけ傷付いてしまったメガネをお持ちでお困りの方は、是非お気軽にご相談にお越しください。